中華カーボンフォークは「大丈夫」なのか!?

中華カーボンとは

フリマサイトや中古パーツ市場でたまに見かける「中華カーボン」。気になったことある方も多いでしょう。カーボンなのにお求め安い値段だったりするアレです。


さて、カーボン製品とは比較的高額なものです。

航空産業からラケットやシューズのソール材、竹刀などのスポーツ用品まで、いろいろ使われる素材です。高額な理由としては、えてして「軽くて」「振動吸収性が良くて」etc.. などのうたい文句がならびます。

自転車も例外ではありません。

そんな特性を生かして、クロモリフレームでも"フォークだけカーボン"な自転車も存在します。ピストバイクでいえば、"チネリのヴィゴレッリ・スチール”、"ボムトラックのニードル"などがこの仕様です。クロモリとカーボンの組み合わせはとくにイレギュラーなことではありません。


とにかく使いようによってはスポーツ機材にうってつけの素材なわけです。

フレーム、フォーク、ホイール、ハンドル、ステム、果てはクランクにチェーンリング。主要パーツをすべてカーボンで揃えたロードバイクやピストバイク(過去ログへ)値段的な意味のうえでも最上級グレードです。スペシャルなお値段になります。


そんな「カーボン」が、「中華」で「安い!」とは、これいかに。


ところで、中国にもカーボンパーツの生産拠点はふつうにあります。なんなら中国製カーボンパーツは業界内で相当のシェアです。あの有名メーカーの高級フルカーボンロードバイクだって生産は全て中国、なんてことは普通です。


「じゃあ全カーボンパーツが中華カーボンじゃん!」となりそうなので、、この記事で扱う【中華カーボン】の定義は、"メーカー不明のカーボン製パーツ"とします。

そして、これが中華カーボンのチャリ界における一般認識でもあります。



中華カーボンフォークを使ってみる

前置きが長くなりましたが、今回は主に「中華カーボンのフォーク」についてです。

画像をご覧ください。一時期僕が使っていたカーボンフォークです。


左がふつうのクロモリフォークで右が中華カーボンの謎フォーク。

ソリッドな黒色とエアロな扁平形状がザ・カーボンです。実際見た目は悪くありません。

フォークコラム(二股になってるところの上の棒)までカーボンのフルカーボンフォークです。


細部はどうでしょうか。

実際に装着した状態です。

ステムの中空部分から中華カーボンフォークのコラム部分がちらっと見えます。

拡大します▼

綺麗な表面仕上げのトムソンのステムと見比べて一目瞭然ですが、コラム表面はあまりキレイな仕上げではありません。

写真では分かり辛いですが、縦にデコボコと筋状の線も走っています。

全ての中華カーボンフォークがこの写真と同じではありません、ただ、中にはこういったものもあります。


しかして、見た目が悪かろうが普通に使えれば問題はないものです。

実際このカーボンフォークは、強度面でも使い勝手でも特別に不満を感じません。半年ちょっとの間、毎日の通勤で雑な扱いにも耐えました。雨にも風にも雪にも耐え、「中華カーボンは折れる!壊れる!」という漠然とした印象をくつがえしてくれました。



中華カーボンフォークの注意点

わりに丈夫で軽く、ビジュアル的にも問題を感じなかった中華カーボンフォークですが、別れは突然やってきました。


どうにもステムがズレるし規定トルクで締めても取り付けが甘い気がする、、と感じていた時、フォークコラムに亀裂が入っているのを見つけてしまいました。

カーボンパーツは亀裂(クラック)が入ると、基本的にはどうしようもありません。


中華カーボンに限らずですが、フルカーボンのフォークを取り扱う際は特に慎重に【トルク管理(過去ログへ)】を行う必要があります。

締めすぎるとパーツを破壊します。ステムとプレッシャーアンカーのいずれもトルク管理は重要な注意点です。


他にもコラムに亀裂が入る原因としては、そもそものパーツ状態によるものもあります。

例えばフォークコラムの精度にも原因があります。

出所が知れているメーカー物やれっきとしたブランドがあるカーボンフォークはやはり造りの精度はよく、個体差もありません


しかし、メーカーも出所も不明な中華カーボンは、パーツ精度にかなりばらつきがあります。



中華カーボンフォークのパーツ精度

今回のフォークは、コラム部分の仕上げ精度があまりよろしくありませんでした。

コラム部分の厚みがマチマチで、外側にも内側にも真円が出ていない。

写真では伝わり辛かったので図をのせます。

画像は極端ですが、図の右のように円が綺麗じゃないもの、コラムの厚みが不均一なものは注意が必要です。全ての中華カーボンフォークがこの通りではありませんが、仕上げ精度はばらつきがあるので気をつけてください。


いくら精度の高いトムソンのステムを使っていても、フォークコラムがデコボコしていてはいまひとつです。

ガンガン締めてステムを固定するのも気が引けます。


カーボンフォークを先ずは気軽に使ってみたいのなら、コラムが"アルミ"のものをお勧めします。



気軽に使える中華カーボンフォーク

アルミコラム×カーボンブレードのフォーク。通称「アルカーボン」


中華カーボンフォーク、特にコラム部分までカーボンの中華フルカーボンフォークは注意が必要と言いましたが、上の写真の様なコラム部分が"アルミ"のものはトライしやすいと思います。


取り付けがシビアになりがちなカーボンですが、コラム部分がアルミならある程度融通がききます。もちろん限度はありますが笑


写真を見て頂けるとわかる通り、フレームから突き抜けるフォークコラムがアルミになっているライプのカーボンフォークです。ぞくに「アルカーボン(アルミ×カーボン)」なんて呼ばれます。

このタイプなら普通のクロモリフォークと取り付けは同じです。

スターナットを打ち込んで締め上げステムを締め付けて・・といった感じです。←だいぶんはしょりましたが。。


中華カーボンに興味はあるけどちょっと躊躇する方は、先ずはこのタイプを試してみるのも手です。



中華カーボンフォークのまとめ

巷では

  • すぐ折れる、割れる
  • 安かろう悪かろう
  • とにかく危険!

など、ネガティブなイメージが多い中華カーボンですが、実のところ強度自体は割としっかりしていて、街乗りレベルにそこまで問題が有るほどではありません。

うまく選べば、高級パーツと遜色のないものを安く手に入れることもできます。


一方で、出所もメーカーも謎なだけに、製品ごとの個体差があり、パーツ性能面でばらつきが目立つのも事実です。もし使っているうちに、何となくでも違和感を感じたり、異音などの現実的な不調が出ればただちにチェックしましょう!


なにも中華カーボン自体を批判するつもりは全くありません。カーボンパーツを安く手に入れられるのは大きなメリットです。

グレーな印象が付きまといがちな中華カーボンパーツですが、機会があれば一度じっくり見てみるのもいいかもしれません。


miki



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